トラジャコーヒーとは?特徴や栽培方法、おいしい飲み方について解説!

コーヒー豆知識

トラジャコーヒーとは?特徴や栽培方法、おいしい飲み方について解説!

「トラジャコーヒーとは何なのかよく分からない」

このような方もいるのではないでしょうか。

本記事ではトラジャコーヒーとは何かについて解説します。トラジャコーヒーの特徴や栽培方法、おいしい飲み方についてまとめました。

本記事を読むことで、トラジャコーヒーについて知見を深められます。おいしいトラジャコーヒーを楽しめるようになりたいという方はぜひお読みください。

トラジャコーヒーとは?

トラジャコーヒーとはインドネシアのスラウェシ島にあるトラジャ地方で栽培されるコーヒーのことです。1,000m〜1,800mの高地で栽培されています。

トラジャコーヒーはアラビカ種の中でも希少性が高く、価格も高いのが特徴です。一時期市場から姿を消したこともあり、「幻のコーヒー」とも呼ばれています。爽やかな酸味と深いコクがあり、コーヒー愛好家からの人気も高いです。

トラジャコーヒーの栽培環境

コーヒーは次のような条件が揃うと良い実に育ちやすいと言われています。

  • 昼夜の寒暖差が激しい
  • 栄養豊富な土壌がある
  • 雨季と乾季がはっきり分かれている

ではトラジャ地方はどうなのかというと、まず高地なので昼夜の寒暖差が激しいです。寒暖差が激しいとコーヒーの実が硬く引き締まり、風味が豊かになりやすいと言われています。

また、トラジャ地方は火山を起源とする肥沃な土壌を持っています。

コーヒーは成長期には多くの雨を必要とし、収穫期には乾燥している必要があるため、雨季と乾季がはっきり分かれている方が望ましいです。昔のトラジャ地方は雨季と乾季がはっきり分かれていましたが、最近は温暖化の影響もあって、いつ雨季が始まっていつ乾季が始まるのか予想しにくくなっている、という声もあります。

このことから、安定して生産するのが難しいというのが課題となっていますが、気候と土壌はコーヒー栽培に適しており、高品質なコーヒーを生産できています。

トラジャコーヒーの特徴

トラジャコーヒーの特徴として次の3つが挙げられます。

  • 柑橘類を思わせる爽やかな酸味
  • 「幻のコーヒー」と呼ばれている
  • 伝統的な方法で栽培されている

コーヒー豆ごとの特徴について詳しくなると、豆選びが楽しくなってきます。ひとつひとつのトラジャコーヒーの特徴について詳しくみていきましょう。

柑橘類を思わせる爽やかな酸味

トラジャコーヒーは柑橘類を思わせる心地よい酸味があるのが特徴です。トラジャコーヒーは柑橘類を思わせる心地よい酸味があるのが特徴です。

爽やかな酸味を感じた後は、深いコクと甘みを味わうことができます。また、トラジャコーヒーは香りも独特です。スモーキーやクリーミーと表現される香りを楽しめます。

コーヒーの酸味と言うと、良くないイメージを持つ方もいるかもしれません。実はコーヒーにはポジティブな酸味と良くない酸味があります。ポジティブな酸味はコーヒーの風味の奥行きを与えるものであり、正しい方法でコーヒー豆を保管し、抽出した場合に味わえます。

良くない酸味とは、鼻にツンと付くような心地良くない酸味のことです。これは淹れ方や豆の鮮度が悪いために発生するもので、コーヒーが本来持つ正しい酸味ではありません。

コーヒーの酸味の強弱や質は、焙煎度合いによって変化します。焙煎という加熱工程によってコーヒーの中で化学反応が進行します。化学反応の進行具合によってコーヒーの酸味に変化が生じます。更に、コーヒーの品種や精選方法といった要素も酸味に大きく関与します。

「幻のコーヒー」と呼ばれている

トラジャコーヒーは「幻のコーヒー」とも呼ばれています。

トラジャコーヒーの歴史については諸説ありますが、かつては欧州の王侯貴族たちに愛されていて、18世紀には「セレベス(スラウェシ)の名品」と誕われたと言われています。また、第二次大戦前には日本にも広まったと言われています。

しかし、戦争の被害の影響で農地が荒れ果ててしまい、トラジャコーヒーの栽培が困難になってしまいます。結果、トラジャコーヒーは市場から姿を消してしまい、「幻のコーヒー」と呼ばれるようになったという説があります。

その後、日本のコーヒー栽培業者が現地で農業を復活させ、トラジャコーヒーの栽培が再び開始され、現在に至ります。

伝統的な方法で栽培されている

トラジャコーヒーは小規模農園で手作業による伝統的な方法で栽培しているのも特徴です。機械化が進んでおらず、自然を活かした方法で栽培しています。

また、コーヒーの木は直射日光に照らされすぎると葉焼けを起こしてしまうので、トラジャ地方ではインドネシアに自生するシェードツリーを使い、日光を隠すことでコーヒーを守っています。

大量生産することは難しいですが、伝統的な方法で栽培することは、トラジャコーヒーのブランドイメージを確立することにも繋がっています。

トラジャコーヒーの入手方法

トラジャコーヒーは「幻のコーヒー」と呼ばれていますが、現在は市場に出回っていないということはなく、スーパーやコーヒー専門店、ネットショップなどで購入することができます。

また、ドリップバッグの製品も多く販売されています。ドリップバッグならコーヒー豆を挽いたり、コーヒー粉をフィルターに詰めたりする作業がいらず、手軽に飲めます。

トラジャコーヒーは中炒りや深炒りがおすすめ

トラジャコーヒーは中炒り、もしくは深炒りがおすすめです。コーヒーは焙煎度合いによって風味が大きく異なります。浅炒りにすると酸味が強くなってすっきりした味になります。深炒りにすると力強いコクと苦みを味わえるようになり、香りもはっきり感じやすいです。

トラジャコーヒーは若干酸味が強いため、中炒りや深炒りだとバランスが良くなります。

トラジャコーヒーのおいしい飲み方

続いて、トラジャコーヒーのおいしい飲み方について解説します。トラジャコーヒーの飲み方について悩む場合、次のいずれかの方法で飲んでみてはいかがでしょうか?

  • ストレートで飲む
  • ブレンドで飲む
  • フレンチプレスを使う
  • 本場の飲み方「バリコピ」にチャレンジしてみる

ひとつひとつのおいしい飲み方について詳しく解説していきます。

ストレートで飲む

まずはトラジャコーヒーをストレートで飲んでみるのがおすすめです。トラジャコーヒーの華やかな酸味や独特な香りを体験してみましょう。

トラジャコーヒーは個性が強く、他のコーヒー豆と異なる点が分かりやすいです。特にブラックで飲むことで、コーヒー豆の個性をより強く感じられるでしょう。トラジャコーヒーはブラックでもそこまで苦みが強くなく、比較的飲みやすいと感じる方が多いと予想されます。

ブレンドで飲む

トラジャコーヒーはブレンドで飲むのもおすすめです。トラジャコーヒーをベースにしたトラジャブレンドも多く販売されています。高価なコーヒー豆も他の豆とブレンドすることで、値段を抑えることが可能です。

トラジャブレンドはスーパーなどでも手軽に手に入れることができます。製品によって別のコーヒー豆がブレンドされており、異なる風味や香りを楽しめます。色々な製品を買って飲んでみて、好みのブレンドを探してみるのも楽しみ方のひとつです。

フレンチプレスを使う

フレンチプレスを使ってトラジャコーヒーを楽しむのもおすすめです。フレンチプレスは浸漬式(しんししき)という方法でコーヒーを抽出するための器具です。

浸漬式は、お湯に直接コーヒーの粉を漬け込むのが特徴です。その後、フレンチプレスのプランジャーと呼ばれるものを押し下げ、粉とエキスを分離させることで抽出します。

このやり方は、コーヒー豆の個性を感じやすいのが特徴です。ドリップ式と違ってフィルターを通さないため、コーヒーの成分がより多く抽出されます。

本場の飲み方「バリコピ」にチャレンジしてみる

本場の飲み方「バリコピ」にチャレンジしてみるのもおすすめです。バリは観光で有名なインドネシアのバリ島、コピは現地の言葉でコーヒーを指します。

まず、コーヒー豆を細かく砕く(極細挽きにする)必要があります。そして、カップにコーヒー粉を入れて直接熱湯を注ぎます。しばらく待つとコーヒー粉が底に沈むので、スプーンで上の部分だけを飲みます。下に溜まった濃い部分は飲まずに捨てます。本場では、たっぷりの砂糖を加えて飲むことが多いです。

「バリコピ」は抽出するための道具を必要としないのが特徴です。コーヒーの微粉が多く残るため、ざらざらした舌触りを強く感じます。味は濃くなり、苦みをしっかり感じられます。普段と異なる味のコーヒーを楽しみたい方は、「バリコピ」を試してみてください。

トラジャコーヒーをより楽しむためのポイント

最後に、トラジャコーヒーをより楽しむためのポイントを解説します。ポイントは次の3つです。

  • コーヒー豆は適切な方法で保管する
  • お湯の温度や抽出時間を記録していく
  • 他のコーヒーと飲み比べてみる

ひとつひとつのポイントについて詳しくみていきましょう。

コーヒー豆は適切な方法で保管する

コーヒー豆は適切な方法で保管しないと、劣化して味が落ちます。未開封の状態で、かつ焙煎日から1ヶ月未満なら常温で保存できます。常温で保存する際は光が当たらない冷暗所に保管するのがおすすめです。光に当たるとコーヒー豆の酸化が促進されてしまいます。

開封後のコーヒー豆は密閉できる容器に入れて、冷蔵庫で保管するのがおすすめです。密閉できる容器に入れることで、酸化を防ぎやすくなります。

お湯の温度や抽出時間を記録していく

コーヒーはお湯の温度や抽出時間を微調整し、好みの味を探っていくのが基本です。しかし、最初はなかなか好みの味を見つけられないことが多いです。

初心者はお湯の温度や抽出時間を記録することをおすすめします。お湯の温度や抽出時間によってどのような味になったのかメモしておくと、好みの味を見つけるのに役立ちます。

他のコーヒーと飲み比べてみる

トラジャコーヒーの良さがよく分からない方は、他のコーヒーと飲み比べてみるのがおすすめです。飲み比べてみることで、コーヒー豆ごとの個性を実感できます。

飲み比べを行う際は、コーヒー全体の味を見るのではなく、香りや酸味、甘さなどひとつひとつの要素に着目し、それぞれどう違うか確認していくのがポイントです。

まとめ

本記事ではトラジャコーヒーについて解説しました。トラジャコーヒーの特徴やおいしい飲み方、栽培方法などがお分かりいただけたかと思います。

トラジャコーヒーはインドネシアのスラウェシ島にあるトラジャ地方で栽培されています。柑橘類を思わせる爽やかな酸味が特徴で、コーヒー愛好家からも評価されています。希少性が高く、高価なコーヒーとしても知られています。

トラジャコーヒーは酸味が強めなので、中炒り・深炒りの製品を選ぶと、酸味と苦みのバランスがちょうど良くなることが多いです。まずは、トラジャコーヒーをストレートで飲んでみて、爽やかな酸味と豊かな香りを体験してみましょう。

その後は、ブレンドで飲んでみたり、フレンチプレスで淹れてみたりして、好みの味を探してみることをおすすめします。また、本場の飲み方である「バリコピ」にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

コーヒー豆ごとの特徴やおすすめの飲み方を知ると、毎日のコーヒータイムがもっと楽しくなります。本記事を参考に、トラジャコーヒーの魅力をぜひ体験してみてください。

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