コーヒー豆知識
コーヒー豆のおすすめを見つけるには?ポイントや知っておきたい用語を解説!
「コーヒー豆の種類が多すぎてどれを選んだら良いのか分からない」
「友達にコーヒー豆をプレゼントしたいけど、何が良いのか分からない」
このような悩みを抱いている方もいるのではないでしょうか。
本記事ではコーヒー豆のおすすめを見つけるポイントについて解説します。また、コーヒー豆について勉強する前に知っておきたい用語や、ギフト用コーヒーを選ぶポイントについてもまとめました。
本記事を読むことで、自分好みのコーヒー豆を見つけやすくなるでしょう。コーヒー豆の選び方が分からないという方はぜひお読みください。
コーヒー豆のおすすめを見つけるポイント

コーヒー豆のおすすめを見つけるポイントは次の4つです。
- 品種を確認する
- 産地を確認する
- 焙煎・挽き方を確認する
- 淹れ方を確認する
スーパーやコーヒー専門店でコーヒー豆を購入する際は、これらのポイントを意識しましょう。ひとつひとつのポイントについて詳しく解説します。
品種を確認する
コーヒー豆にはさまざまな品種がありますが、飲用として流通しているのは以下の2つのみです。
- アラビカ種:ストレート用として多く使われている
- カネフォラ種(ロブスタ種):ブレンドやインスタントコーヒー用として多く使われる
アラビカ種は世界でもっとも多く栽培されているコーヒーの品種で、特にストレートでの飲用に適していると言われています。コーヒー豆単体の味を堪能したいなら、アラビカ種を選ぶのがおすすめです。
カネフォラ種(ロブスタ種)は単体で飲むにはあまり適さないと言われており、ブレンド用(異なる種類のコーヒー豆が混ざったもの)やインスタント用として用いられることが多いです。また、アイスコーヒー用に用いられることもあります。
産地を確認する
コーヒーの木はさまざまな地域で栽培されています。産地によってコーヒーの苦みと酸味のバランスや、香りなどが異なります。産地ごとの風味や香りの違いを知るのが、コーヒーについて詳しくなるための第一歩といえるでしょう。
コーヒーの産地の中でも特に有名なのは以下のとおりです。
- ブラジル:酸味と苦味のバランスが良い。ブレンドのベースとして人気
- コロンビア:豊かなコクとマイルドな味わいがある。ブレンドのベースとして人気
- インドネシア:「マンデリン」が有名。柔らかな酸味と強い苦みがある
- エチオピア:「モカ」が有名。フルーティな香りと強い酸味がある
- タンザニア:「キリマンジャロ」が有名。強い酸味と豊かな香りがある
- ジャマイカ:「ブルーマウンテン」が有名。酸味と甘味のバランスが良い
産地に関しては、コーヒー豆のパッケージにある「原材料名」の欄などに記載されていることが多いので、確認したうえで購入しましょう。
焙煎・挽き方を確認する
収穫したコーヒーの生豆は焙煎することで水分を飛ばす必要があります。コーヒーは深く焙煎する場合と、浅く焙煎する場合とで、酸味の強弱が変わります。
焙煎という加熱工程によってコーヒーの中で化学反応が進行します。化学反応の進行具合によって酸味が変化します。
コーヒーの焙煎度合いは、次のように分類分けされることが多いです。
| 浅炒り |
ライトロースト |
| シナモンロースト |
| 中炒り |
ミディアムロースト |
| ハイロースト |
| 深炒り |
シティロースト |
| フルシティロースト |
| フレンチロースト |
| イタリアンロースト |
コーヒーの生豆は浅く焙煎すると、酸味が多く残った状態になります。深く焙煎するほど、化学反応が進行し、酸味が減って、代わりに苦みが際立つようになります。
また、焙煎されたコーヒー豆は細かく挽いて、成分を抽出できるようにする必要があります。コーヒー豆をどれだけ細かく挽くかによっても、風味などに変化が生じます。
コーヒー豆の挽き具合は以下の5段階に分けられることが多いです。
コーヒー豆は細かく挽くほど、抽出時にお湯と多く触れることになるため、抽出効率が高くなり、濃いめのコーヒーが完成します。粗めに挽くと、お湯との接触面積が減るため、抽出効率が悪くなって薄めのコーヒーになります。
淹れ方を確認する
コーヒーは淹れ方(抽出方法)によっても、風味や香りが変化します。自分好みのコーヒーを作るためには、淹れ方についても知っておく必要があります。
コーヒーの代表的な淹れ方は(抽出方法)次のとおりです。
- ドリップ式:コーヒー粉にお湯を注ぎ、フィルターを通過させて抽出する方法
- エスプレッソ式:コーヒー粉に強い圧力をかけて短時間で抽出する方法
- 浸漬式:コーヒー粉を直接お湯に漬け込んで抽出する方法
ドリップ式で抽出するには、専用のフィルターが必要です。フィルターの中でも多く使われているのは紙でできたペーパーフィルターです。抽出した後に紙ごと捨てられるので、後片付けが簡単で初心者にもおすすめできます。
ステンレスやネルでできたフィルターも使われています。こちらは洗って繰り返し使用することが可能です。ペーパーフィルターだとコーヒーの油脂分やアクを吸着するためクリアな味わいになるのに対して、ステンレスやネルフィルターだと油脂分も通すのでまったりとした味わいになるのが特徴です。
エスプレッソ式で抽出するには、圧力をかけるためのエスプレッソマシンが必要です。エスプレッソ式で抽出したコーヒーは、少ない量の中にコーヒーの苦みやコクが凝縮されています。カフェでは小さいカップに入れて出されることが多いです。
浸漬式で抽出するには、フレンチプレスやサイフォンといった器具が必要です。こちらの器具を使うことで、コーヒー粉をお湯に漬け込んだ後、粉とコーヒーを分離させられます。
コーヒー豆のおすすめを見つけるために知っておきたい用語

コーヒー分野にはいくつか専門用語があります。コーヒー豆のおすすめを見つけるには、専門用語について知っておきたいです。
- ブレンド
- ストレート
- スペシャルティコーヒー
- ボディ
- アロマ
- 酸味
こちらの専門用語は最低限知っておきたいです。ひとつひとつの用語の意味についてみていきましょう。
ブレンド
ブレンドとは複数のコーヒー豆を割合を決めて混ぜたものを指します。複数のコーヒー豆を混ぜることで、それぞれの豆の特徴を踏まえて新しい味わいを作ることができます。
たとえば、風味のバランスが取れているブラジルのコーヒー豆はブレンド用としてもよく使われています。ブラジルコーヒーを苦みが強めのベトナムコーヒーと合わせることで、バランスを維持しつつも、苦みを強調させることが可能です。
ストレート
ストレートはブレンドに対比した言い方で、特定の産地など1つのコーヒー豆のみのものを指します。あるいは、1つのコーヒー豆から抽出したコーヒーを指します。
コーヒー豆の個性を感じ取りたいなら、まずはストレートで飲むことをおすすめします。
スペシャルティコーヒー
スペシャルティコーヒーは1970年代にアメリカで使われ始めた言葉です。
スペシャルティコーヒーとは「カップの中のコーヒーの液体の風味がすばらしいおいしさであり、消費者がおいしいと評価して満足するコーヒー」であると、日本スペシャルティコーヒー協会が定義しています。
また、スペシャルティコーヒーであるためには「コーヒーの豆(seed)からカップ(cup)までのすべての段階において、一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である」と説明しています。(from seed to cupという考え方)
ボディ
ボディはコーヒーの味を表現する際に使われる抽象的な言葉です。コーヒーを飲んだときに感じる舌触りや味の厚み・複雑さを表すとき、ライトボディ・ミディアムボディ・フルボディといった形で表現されることがあります。
たとえば、口当たりが軽かったり酸味が目立ったりする場合はライトボディ、しっかりしたコクがあったり余韻を感じられたりする場合はフルボディと表されることがあります。
アロマ
アロマは抽出したコーヒーの香りを表現する際に使われる言葉です。アロマは「ナッツのような香ばしさ」「キャラメルのような甘さ」などと表現されることがあります。
また、焙煎した豆や挽いた豆の香りはフレグランス、コーヒーを口に含んだときの香りはフレーバーと呼ばれることが多いです。
酸味
コーヒーの味は「すっきりした酸味」「フルーティーな酸味」と表現されることもあります。コーヒーにはポジティブな酸味とネガティブな酸味があり、ポジティブな酸味に関してはこのように表現されます。
コーヒーにはクエン酸やリンゴ酸、乳酸など、酸味の元となる有機酸が含まれており、これがコーヒーのポジティブな酸味の正体です。有機酸のバランスによって、ポジティブな酸味の強弱や種類が変わります。コーヒーの種類によって酸味が異なるのはそのためです。
一方で、コーヒーにはネガティブな酸味もあります。鼻にツンと付くような不快感のある酸味は、ネガティブな酸味です。ネガティブな酸味は、抽出方法が悪かったり豆の鮮度が良くなかったりする場合に感じることがあります。
ギフト用コーヒーのおすすめを選ぶポイント

コーヒー豆を友人や家族にプレゼントしたい方も多いかと思います。そこで、ギフト用コーヒーのおすすめを選ぶポイントについても紹介しましょう。
ポイントは次の4つです。
- 希少性の高さで選ぶ
- 器具なしで飲めるコーヒーを選ぶ
- 有機栽培コーヒーを選ぶ
- カフェインレスを選ぶ
ひとつひとつのポイントについて詳しく解説します。
希少性の高さで選ぶ
コーヒーにこだわりがある方にプレゼントするなら、感謝の気持ちを込めて、希少性の高いコーヒーを選んでみるのもおすすめです。
たとえば、スペシャルティコーヒーに分類される製品や、プレミアムなコーヒーとして知られるブルーマウンテンコーヒーなどが良いでしょう。
器具なしで飲めるコーヒーを選ぶ
コーヒーをプレゼントする場合、相手が器具を持っているかを確認することが大切です。器具を持っていない方には、器具なしで飲めるタイプをプレゼントするのが良いでしょう。
器具なしで飲めるタイプと言えばインスタントコーヒーがありますが、他にもドリップバッグコーヒーというのがあります。ドリップバッグコーヒーは粉の状態でバッグに小分けされていて、開封してカップにセットすれば、後はお湯を注ぐだけでコーヒーが完成します。
有機栽培コーヒーを選ぶ
有機栽培コーヒーとは、堆肥などによる土作りを収穫前3年以上行った農園で化学肥料、農薬を使用せずに栽培されたコーヒーを指します。食の安全に対する意識の高まりもあり、有機栽培コーヒーも注目されています。オーガニック派の友人には有機栽培コーヒーをプレゼントするのもおすすめです。
カフェインレスを選ぶ
コーヒー豆にはカフェインレスのものもあります。カフェインが苦手な友人や、妊娠中などの理由でカフェインの摂取を控える必要がある方には、カフェインレスコーヒーをプレゼントするのもおすすめです。
まとめ
本記事ではコーヒー豆のおすすめを見つけるポイントについて解説しました。コーヒー豆の品種や産地、焙煎、挽き方、淹れ方の種類などがお分かりいただけたかと思います。
コーヒー豆にはたくさんの種類があるので、最初は自分に合ったものを見つけるのが大変かもしれません。まずは産地ごとのコーヒー豆の特徴を理解し、興味があるものからストレートで飲んでみて、豆ごとの個性を体験してみるのがおすすめです。
好みのコーヒー豆を見つけたら、焙煎度合いや挽き具合、淹れ方にも着目してみましょう。
コーヒー豆をプレゼントしたい場合は、プレゼント相手の好みやコーヒー知識を調べることが大切です。コーヒー知識がある方には、希少性の高いコーヒーをプレゼントするのがおすすめです。逆に、コーヒーに詳しくなく器具も持っていないと思われる方には、器具なしで飲めるタイプのコーヒーが良いでしょう。