エスプレッソの本場の飲み方は?基礎知識やアレンジメニューについて解説

コーヒー豆知識

エスプレッソの本場の飲み方は?基礎知識やアレンジメニューについて解説

「エスプレッソってどうやって飲むのが正解なの?」
「エスプレッソをそのまま飲んでみたけどおいしくない…」

このような悩みを抱いている方もいるのではないでしょうか。

本記事ではエスプレッソの本場の飲み方について解説します。また、エスプレッソに関する基礎知識やエスプレッソのアレンジメニューについてもまとめました。

本記事を読むことで、エスプレッソの飲み方が分かり、エスプレッソの本当の良さを実感できるようになります。エスプレッソに興味がある方はぜひお読みください。

エスプレッソの本場の飲み方

エスプレッソをそのまま飲むのは決して悪い飲み方というわけではありません。そのまま飲むことで、コーヒー本来の苦みやコクを楽しむことができます。

ただ、エスプレッソはそのままだと相当苦いので、苦手意識を持つ方もいるでしょう。好みではないと感じる場合は、本場の飲み方を試してみることをおすすめします。

エスプレッソの本場イタリアでは、次の手順で飲む場合が多いです。

  1. 砂糖を入れる
  2. 砂糖をかき混ぜて飲む
  3. 底に残った砂糖を味わう

ひとつひとつの手順について詳しく解説しましょう。

1.砂糖を入れる

お店で注文したエスプレッソが来たら、イタリアではまず砂糖を入れることが多いです。しかも、少量ではなく、グラニュー糖を2〜3杯も入れることがあります。

コーヒーというと、ブラックで飲むのが普通とイメージする方もいるかもしれませんが、本場イタリアでは砂糖を多く入れて飲むのが一般的です。砂糖を多く入れることで、飲んだ瞬間に甘みが口の中に広がり、後からコーヒーの苦みが混ざり合っていく感覚を楽しめます。

2.砂糖をかき混ぜて飲む

コーヒーに入れた砂糖はすぐには溶けず、コーヒーの表面部分(クレマ)に数秒間留まります。この砂糖がゆっくりと溶けていく瞬間を見るのが好きという方も多いです。

砂糖が溶けたら、スプーンでかき混ぜます。そしてすぐに飲みます。ゆっくり味わうことはせず、だいたい2、3口で飲み干してしまう場合が多いです。

3.底に残った砂糖を味わう

エスプレッソを飲み干したら、カップの底に残った砂糖を味わいます。エスプレッソには砂糖をたくさん入れるため、カップの底には溶け切らない砂糖が残ることが多いです。

イタリアでは、残った砂糖をスプーンですくって食べる場合もあります。コーヒーが多く染み込んだ砂糖は、甘さに苦みが調和した独特な味を楽しめます。

砂糖を味わった後は、口の中に残った余韻を楽しむために水などは飲まないことが多いです。

エスプレッソは抽出したらすぐに飲むことが大事

エスプレッソは抽出してからすぐがもっともおいしいと言われています。新鮮なコーヒー豆から作った上質なエスプレッソの場合、次の3層に綺麗に分かれています。

  • クレマ
  • ボディ
  • ハート

3層はそれぞれ異なる魅力を持っており、それらを順番に楽しめるのがエスプレッソの魅力の1つです。抽出して時間が経つと3層が混ざっていきます。混ざってしまうと層ごとの味わいを楽しめないため、エスプレッソはすぐ飲むべきと言われています。

「クレマ」は、エスプレッソの表面にできるクリームのような泡のことです。コーヒーにクレマがしっかりできると、口に含んだときにクリーミーな質感を楽しめます。

エスプレッソの真ん中の層は「ボディ」と呼ばれており、コクや旨味が凝縮された部分です。一番下の「ハート」には豊かな香りが詰まっており、口の中に余韻を残します。

そもそもエスプレッソとは?

エスプレッソとはコーヒーを抽出する器具を指します。エスプレッソによって抽出されたコーヒーはエスプレッソコーヒーと呼ばれています。

エスプレッソはイタリアで誕生しました。エスプレッソはイタリア語で「express=特急」という意味であり、その名の通り蒸気の圧力を利用して素早くコーヒーを抽出します。

日本の喫茶店でもエスプレッソが提供される場合が多くあります。小さいカップに注がれて提供されることが多いです。最初に見たとき、量が少なくて驚いた方も多いのではないでしょうか。エスプレッソは少ない液体に、コーヒーのエキスが凝縮されています。

エスプレッソの歴史

エスプレッソマシンが誕生したのは1903年と言われており、エスプレッソはコーヒーの中でも比較的新しい飲み方であると言えます。

エスプレッソマシーンが広く普及したのは20世紀初頭のイタリアのミラノです。ミラノには優れた職人が多くいて、マシンが多く開発されたと言われています。エスプレッソマシンは見た目の美しさも魅力の1つとされ、王家の紋章などにも飾られたとのことです。

その後、イタリアでは日常的にエスプレッソコーヒーが楽しまれるようになりました。イタリアには、パールと呼ばれる酒場の役割も兼ねている喫茶店が存在し、エスプレッソもそこで多く飲まれています。

エスプレッソは提供後にすぐ飲み干すのが本場の飲み方です。そのため、イタリアの人はパールでくつろぐことなくすぐに退店します。日本の場合、喫茶店ではゆったりと過ごすことが多いので、対照的な文化と言えるでしょう。

エスプレッソの抽出方法

エスプレッソを抽出する際はまず、コーヒー粉をタンパーという器具を使い水平に押し固めていく必要があります。この作業は、タンピングと呼ばれます。

その後にエスプレッソマシンに装着します。エスプレッソは高い圧力をかけて抽出するのが特徴です。一般的には9気圧ほどの圧力をかけます。これだけの圧力をかければ、短時間で多くのエキスを抽出できます。抽出にかかる時間は25秒程度です。

現在は家庭用のマシンも多く販売されており、エスプレッソを自宅でも作れます。エスプレッソマシンにはいくつかの種類があります。

  • 手動タイプ:最初から最後まで自分でコーヒーを作る
  • セミオートタイプ(トラディッショナルタイプ):コーヒーの抽出だけ自動で行う
  • フルオートタイプ:コーヒーの抽出までを自動で行う
  • カプセルタイプ:コーヒー粉が入ったカプセルをセットするタイプ

手軽にエスプレッソを楽しみたいなら、フルオートやカプセルタイプがおすすめです。

エスプレッソとドリップの違い

ドリップは日本で主流であるコーヒーの抽出方法です。ペーパーフィルターやステンレスフィルターにコーヒー粉を入れ、上からお湯を注ぐことで抽出します。コーヒーエキスは時間が経つと重力によって、フィルターの隙間から落ちていきます。

エスプレッソは数秒で一気に抽出しますが、ドリップは重力のみで時間をかけて抽出します。また、エスプレッソは濃厚な味が特徴ですが、ドリップはさっぱりしていて飲みやすいです。

エスプレッソコーヒーは苦みが強いため砂糖を入れて飲むことが多いですが、ドリップコーヒーは比較的苦みが少ないのでブラックで飲む人も多くいます。

エスプレッソのアレンジメニュー

砂糖をたくさん入れるのが本場のエスプレッソの飲み方ですが、砂糖をたくさん入れることに抵抗があったり、本場の飲み方でもおいしいと感じなかったりする方もいるかもしれません。その場合は、エスプレッソのアレンジメニューを試すことをおすすめします。

エスプレッソにはたくさんのアレンジメニューがあり、代表的なものは次の7つです。

  • アメリカーノ
  • カフェラテ・カプチーノ
  • マキアート
  • シェケラート
  • アフォガート
  • コレット
  • エスプレッソトニック

ひとつひとつのアレンジメニューについて詳しくみていきましょう。

アメリカーノ

アメリカーノはエスプレッソにお湯を加えて薄めたものです。エスプレッソの本場のイタリアでは人気はありませんが、韓国では人気があります。

お湯を加えることで、濃いエスプレッソが薄まって飲みやすくなります。また、当然量が増えるので、飲み干すのに時間がかかります。

エスプレッソだと濃いと感じる方は、アメリカーノを試してみましょう。

カフェラテ・カプチーノ

カフェラテはエスプレッソにミルクを加えたものです。「ラテ」はイタリア語で「ミルク」を意味します。

カフェラテには主に、スチームドミルク(蒸気で温めたミルク)を加えます。フォームドミルク(泡状になったミルク)を更に加えたものは、カプチーノと呼ぶ場合が多いです。

エスプレッソをクリーミーにしたい方はカフェラテに、ふわふわの泡の食感を楽しみたい方はカプチーノにして楽しむのもおすすめです。

また、カフェラテやカプチーノは単に飲むだけでなく、ラテアートをして楽しまれています。ラテアートとは、表面のミルクを使って模様やキャラクターなどを描くことです。

マキアート

マキアートはエスプレッソにフォームドミルクを数滴垂らしたものです。「マキアート」はイタリア語で「シミ」を意味します。コーヒーに浮かぶミルクがシミに見えることから名付けられたと言われています。

ミルクを少し加えることで、エスプレッソ本来のコクや苦みを残しつつ、クリーミーさを足して飲みやすくできます。

また、キャラメルソースをトッピングしたキャラメルマキアートも人気です。

シェケラート

シェケラートはシェーカーを使って作るアイスコーヒーのことです。シェーカーにエスプレッソと砂糖、氷を入れて、カクテルのようにシェイクします。

シェイクすることで空気が多く入り、エスプレッソのクレマがふわふわします。シェケラートは、おしゃれなカクテル風アイスコーヒーということで人気です。

暑い夏にバーにいるような雰囲気を楽しみたい場合はシェケラートがおすすめです。

アフォガート

アフォガートはバニラアイスやジェラートに熱い状態のエスプレッソをかけたものです。アイスの冷たさとエスプレッソの熱さが口の中で混ざり合っていく感覚を楽しめます。

エスプレッソはコーヒーの中でも苦いので、アイスの甘みとのバランスが取れます。

コレット

コレットはエスプレッソに少量のお酒を混ぜた飲み物を指します。混ぜるお酒は特に決まっていませんが、グラッパが採用されることが多いです。グラッパはワインを製造する際に出るブドウの搾りかすから造られるお酒です。

コレットはコーヒーの香りを楽しみながらお酒を飲めるのが魅力です。

エスプレッソトニック

エスプレッソトニックは、エスプレッソとトニックウォーターを混ぜた飲み物を指します。トニックウォーターはライムやオレンジなど柑橘類のエキスが入った炭酸水です。

エスプレッソの濃厚な味わいと、トニックウォーターの爽やかな清涼感を味わえます。

まとめ

本記事ではエスプレッソの飲み方について解説しました。エスプレッソの本場の飲み方やアレンジメニューがお分かりいただけたかと思います。

エスプレッソはブラックで飲むのではなく、砂糖をたっぷり加えて飲むのが本場の飲み方です。また、抽出したてをすぐに飲み干すのが基本となります。飲み終えたら底に残った砂糖をスプーンですくって食べるのもエスプレッソならではの楽しみ方です。

砂糖をたくさん入れることに抵抗がある方や、本場の飲み方ではエスプレッソの良さが分からなかった方は、アレンジメニューを試しましょう。エスプレッソをお湯で薄めるアメリカーノやミルクを加えるカフェラテ、数滴だけミルクを垂らすマキアートなどが有名なアレンジメニューです。お湯やミルクを加えることで、エスプレッソが飲みやすくなります。

また、バニラアイスにかけてアフォガートにしたり、少量の酒と混ぜてコレットにしたりするのも、それぞれ異なる良さがあっておすすめです。

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