コーヒー豆知識
コーヒーのカフェイン量はどのくらい?効果やおすすめの飲むタイミングを解説!
「コーヒーのカフェイン量はどのくらいか分からない」
「カフェインを摂りすぎて体に悪影響がないか心配」
このような悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではコーヒーのカフェインはどのくらいかについて解説します。また、カフェインの効果やコーヒーを飲むおすすめのタイミングなどについてもまとめました。
本記事を読むことでカフェインについて詳しくなり、コーヒーと上手く付き合っていけるようになります。コーヒーのカフェインが気になる方はぜひお読みください。
コーヒー 一杯あたりのカフェイン量
コーヒーのカフェイン量は、淹れ方や粉の量によって変わります。コーヒーを濃く作れば当然カフェイン量は増えます。
全日本コーヒー協会の資料によると、コーヒー粉末10gを熱湯150mlで溶かす、浸出法によってコーヒーを作った場合、100mlあたりのカフェイン量は0.06g(60mg)になるようです。つまり、1杯(140ml)にはだいたい90㎎のカフェインが含まれることになります。
カフェインはコーヒー以外のお茶にも多く含まれています。100mlあたりに含まれるカフェイン量は次のとおりです。
- 玉露:約160mg
- 紅茶:約30mg
- 煎茶:約20mg
- ウーロン茶:約20mg
参考:コーヒーの成分 | COFFEE BREAK | 全日本コーヒー協会
玉露は圧倒的にカフェイン量が多いです。ただ、玉露を除くと、コーヒーは比較的カフェイン量が多い分類に入ることが分かります。
そもそもカフェインとは?
カフェインはアルカロイドという化合物の仲間です。カフェインという名前ですが、コーヒーだけでなくお茶やココアなどにも多く含まれています。
カフェインには覚醒作用があります。そのため、眠気を解消したり集中力を高めたりするためにカフェインが多い飲み物を口にする方も多くいます。
また、一部の医薬品にもカフェインが使用されています。医薬品にはカフェインから水を取り除いた無水カフェインが使用されます。
コーヒーは1日何杯まで摂取して良い?
カフェインは摂りすぎると良くないと言われることもあります。しかし、具体的にどの程度摂ると良くないのか、はっきりと定義づけられていません。人によってカフェイン耐性のあるなしが異なりますし、カフェインの効果に関してはまだ研究段階であるためです。
ただ、一部の国ではカフェイン摂取に関する注意喚起を行っています。カナダ保健省は2010年に、「健康な成人は1日最大400mg/日まで」と注意喚起しています。コーヒー一杯のカフェインは90mg程度ですので、1日4杯までにしてください、ということです。
また、カフェインの影響が多い妊婦や授乳中、妊娠を予定している女性に関しては「最大で300mgまで」と注意喚起しています。こちらは1日3杯までということになります。
また、世界保健機関(WHO)が2001年に公表した資料にも、「妊婦はコーヒーの摂取量を1日3〜4杯まですべき」と書かれています。
コーヒーに含まれるカフェインの効果
コーヒーに含まれるカフェインには次のような効果があります。
これらの効果は、体や心にとって良い意味をもたらすときもあれば、悪い意味をもたらすときもあります。カフェインの効果を理解し、コーヒーと上手く付き合うことが大切です。
1つ1つのカフェインの効果について詳しく解説していきます。
覚醒作用
カフェインには覚醒作用(眠気を覚ます効果)があり、集中力を高めてくれるメリットがあります。仕事中や勉強中にコーヒーを飲む方は多くいます。カフェインの覚醒作用に関しては、古来より注目されてきました。
ただし、人によっては覚醒作用が強く出てしまい、夜に飲むと眠れなくなってしまうこともあります。途中で起きてしまったり眠りが浅かったりすることもあります。カフェインの半減期は約4時間とされているので、就寝4時間前から飲まないようにするのがおすすめです。
血管拡張作用
カフェインには血管拡張作用があるので、コーヒーを飲むことで脳血管の拡張が原因で起こる片頭痛が和らぐ可能性があります。実際、頭痛薬の中には無水カフェインが含まれているものもあります。
ただし、効果があるかどうかは人によります。頭痛の種類によってはむしろ逆効果になってしまう恐れもあります。
また、カフェインは頭痛を一時的に和らげるだけで、根本的原因を解決するわけではありません。頭痛が長く続く場合は、病院で相談することをおすすめします。
利尿作用
カフェインには利尿作用(排泄を促進させる効果)があります。
尿は適度に排泄することが大切です。十分な量の尿が排泄されないと、体に水分が溜まってしまい、むくみの原因になることもあります。
カフェインが入ったコーヒーなどを飲めば、むくみが解決する場合もあります。ただし、取り過ぎは逆効果になる場合もあります。カフェインを大量に摂取すると脱水症状を起こすことがあるため注意が必要です。カフェインにはカリウムを尿と一緒に排出させる作用もあるため、摂りすぎるとかえってむくみやすくなる可能性があります。
カフェインの利尿作用は覚醒作用同様に4時間程度続きます。やはり寝る直前のコーヒーは避けた方が良いでしょう。また、起床後は体の水分が少なくなっているので、起床直後にコーヒーを飲むのは控えましょう。
胃酸分泌
カフェインには胃酸の分泌を促し消化を助ける効果があるといわれています。
ただし、胃酸が分泌されすぎると胃が荒れてしまい、吐き気などの症状に繋がる場合もあります。そのため、空腹時にコーヒーを飲むのはなるべく避けた方が良いです。
また、空腹時でなくても胃が荒れるという方は、ブラックではなくミルクを入れるのをおすすめします。ミルクは胃酸による刺激を抑えてくれます。
コーヒーのカフェインが気になる場合の対処法
カフェインの影響は、個人差があるので一概にはいえませんが、コーヒー1〜2杯程度でしたら、悪影響を及ぼす可能性は低いと言えます。どうしてもカフェインが気になるという方は、以下の3つを意識しながらコーヒーを楽しんでみることをおすすめします。
- 時間帯に気をつけて飲む
- カフェインレスコーヒーを併用する
- 水分補給をしっかりする
1つ1つの対処法について詳しく解説していきます。
時間帯に気をつけて飲む
コーヒーを飲む際は、時間帯に気をつけることが大切です。人によってはカフェインの覚醒作用が長く続くこともあります。なるべく昼のうちにコーヒーを楽しみましょう。
カフェインレスコーヒーを併用する
仕事終わりに一息付きたい場合や寝る前のリラックスタイムには、カフェインレスコーヒーがおすすめです。
カフェインレスコーヒーはカフェイン含有量が少ないコーヒーを指します。日本ではカフェインを90%以上取り除いたものが、カフェインレスと表記できる決まりになっています。
最近はカフェインレスの種類も豊富ですので、香りや味が好みに合ったものを選びやすいです。また、カフェインレスでもポリフェノールは含まれています。
水分補給をしっかりする
コーヒーを飲みすぎると、カフェインの利尿作用で脱水症状になる可能性もあります。そのため、水やカフェインが入っていないドリンクでしっかり水分補給しましょう。
コーヒーを飲むのにおすすめのタイミング
最後に、コーヒーを飲むのにおすすめのタイミングについて解説します。おすすめのタイミングは次の3つです。
- リラックスしたいとき
- 集中しないといけない作業に取り組むとき
- 昼寝をする前
こういったタイミングに上手くコーヒーを取り入れることで、仕事や勉強のパフォーマンスを向上させられたり、日々のストレスを軽減したりする可
リラックスしたいとき
リラックスしたいときはコーヒーを飲むのがおすすめです。甘いお菓子を食べながらコーヒーを飲むことで、自分ひとりでゆったりとした時間を過ごせます。
カフェインの血管拡張作用によって、頭痛も解消されます。また、カフェインは神経や筋肉を刺激し、疲れを癒やしてくれるメリットもあります。更に、コーヒーの香りを嗅ぐと脳から出るα波が増加し、リラックスできるようになります。
集中しないといけないとき
集中しないといけないときにコーヒーを飲むのはおすすめです。カフェインによる覚醒効果によって眠気をなくし、集中力を高めることができます。
たとえば、仕事で締め切りが迫っている際や、大事な会議がある場合などにコーヒーを飲むと、集中して取り組めるようになります。他にも、長時間車を運転する前にもコーヒーを飲めば、運転中に頭がぼーっとしてしまうのを防ぎやすくなります。
ただし、睡眠や休憩が不足していると、いくらコーヒーを飲んでも集中できません。睡眠・休憩は十分に取ったうえで、コーヒーをサポート役として活用することをおすすめします。
昼寝をする前
コーヒーは昼寝をする前に飲むのもおすすめです。「昼寝前に飲んだら眠れなくなるのでは」と思われがちですが、カフェインの覚醒作用はすぐに現れるわけではありません。
カフェインは30分ぐらいかけて脳に到達します。昼寝前にコーヒーを飲めば、起きるタイミングでちょうど覚醒作用が効いてくるので、寝すぎを防ぐことが可能です。
昼寝をすると、つい寝すぎてしまう方は多いかと思います。昼寝は30分以内にした方が、睡眠リズムを壊す心配が少ないので、コーヒーを上手く活用しましょう。
カフェイン以外にもコーヒーにはポリフェノールが含まれる
カフェイン以外にも、コーヒーにはポリフェノールと呼ばれる成分が多く含まれています。ポリフェノールは植物が作り出す抗酸化物質であり、多くのプラス効果をもたらしてくれるものです。
レギュラーコーヒーには、インスタントコーヒーの約5倍のポリフェノールが含まれています。だいたい赤ワインと同じくらいの量です。
ポリフェノールのメリット
ポリフェノールはコーヒーの香りの元となっています。心地よいコーヒーの香りを嗅ぐことで、ストレスを軽減できるメリットがあります。
また、コーヒーには肥満や糖尿病を予防するという研究結果もあります。これには、ポリフェノールが持つ抗酸化作用が寄与しているのではないかと言われています。ポリフェノールの抗酸化作用は、酸化ストレスで肥満が進むのを防いでくれる可能性があります。
まとめ
本記事ではコーヒーのカフェイン量について解説しました。
コーヒー1杯(140ml)にはだいたい90㎎のカフェインが含まれます。紅茶やウーロン茶などに比べると、コーヒーはカフェイン量が多い飲み物です。
カフェインには眠気をなくしたり、集中力を高めたりとメリットが多くあります。コーヒーが好きな方は、作業に集中したいときなどに上手く活用すると良いでしょう。
ただし、コーヒーを多く飲むことで、夜眠れなくなってしまったり、利尿作用によって脱水症状になってしまったりする可能性もあります。飲み過ぎや飲む時間帯には注意しましょう。できれば夜は、カフェインレスコーヒーを飲むことをおすすめします。