コーヒー豆知識
コーヒー豆は冷凍しても良い?保存・解凍するときのポイントを解説!
「コーヒー豆は冷凍保存して良いの?」
「コーヒー豆が余ってしまった…どうやって保存すれば良いのか分からない」
「このような方も多いのではないでしょうか?
「本記事ではコーヒー豆の正しい保存方法について解説します。コーヒー豆を冷蔵・冷凍保存する際のポイントや解凍する際のポイントについてまとめました。
「本記事を読むことでコーヒー豆の正しい保存方法が分かり、おいしいコーヒーを安心して楽しめるようになります。コーヒーの保存方法が分からない方はぜひお読みください。
コーヒー豆の冷凍保存はしても良い?

結論、コーヒー豆は冷凍保存しても問題ありません。
肉や魚などの食品は冷凍することで保存期間を伸ばすことが可能です。冷凍することで、微生物の活動を停止させ食品の腐敗を抑えることができます。また、水分が蒸発するのを防ぎ、食品の味が落ちてしまうのを防げるメリットもあります。
コーヒー豆も同様に、冷凍庫に入れることで酸化などの劣化を抑えることが可能です。
なお、コーヒー豆は焙煎によって水分がほとんど無い状態になっており、冷凍庫に入れても凍ることはなく、単に冷やされている状態になります。そのため厳密には冷凍保存ではないのですが、当記事では便宜上「冷凍」という表現を使って解説します。
コーヒー豆は飲みきれる量を購入するのが理想
コーヒー豆は鮮度が重要で、開封してから時間が経つと、風味や香りが落ちてしまいます。冷凍保存した場合も、冷凍庫を開け閉めしたり保存袋を開けたりすることで、どうしても劣化はします。そのため、コーヒー豆は飲み切れる量を購入するのが理想ではあります。
できれば購入してから1ヶ月以内に飲み切るようにすると、コーヒーの味を最後まで堪能できるようになります。
コーヒー粉の状態だとさらに劣化が早まってしまう
コーヒー豆よりもコーヒー粉の方が更に劣化が早まってしまいます。粉にすることで、空気に触れる面積が増えて、酸化の速度が速くなってしまうためです。
コーヒー粉の状態であれば、購入後1週間以内に飲み切るようにしたいです。
コーヒー豆の適切な保存方法

コーヒー豆は適切な方法で保存しないと味が落ちてしまいます。適切な保存方法は、購入してからの経過日数や開封の有無によって変わります。
そこで、次の3つのパターンに分けて、コーヒー豆の適切な保存方法を解説していきます。
- 未開封で購入したばかりの場合
- 開封して1ヶ月以内の場合
- 開封して1ヶ月以上の場合
未開封で購入したばかりの場合
未開封の状態で焙煎日から1か月程度と日が経っていない場合は、常温で保存することが可能です。ただし、常温で保存する際にも注意点があります。
直射日光や蛍光灯の光が当たる場所に保存するのは避けるべきです。できるだけ風通しの良い冷暗所に保管しましょう。光に当たると酸化が促進され、コーヒー豆が劣化します。
特にコーヒー豆の袋が透明である場合、光が貫通してしまいます。逆に、袋がアルミで遮光性があるものだったら、光によって劣化する心配が少ないといえます。
なお、お店によっては、逆止弁バルブが付いた袋にコーヒー豆を入れてくれる場合もあります。逆止弁バルブは袋内部のガスを外に出し、豆の酸化を防いでくれます。未開封状態でコーヒー豆を保存するなら、このような袋に入れてくれるお店を選ぶのもおすすめです。
開封して1ヶ月以内の場合
一度開封したなら、常温保存はおすすめできません。温度や湿度が高い場所に長くコーヒー豆を置くと、すぐに劣化してしまいます。開封して1ヶ月以内の場合は冷蔵保存が良いでしょう。
冷蔵庫に入れるなら密閉できる容器に入れるのがおすすめです。コーヒー豆は空気に触れると酸化が進んでしまいます。袋に入れたままテープや輪ゴムで封を閉じるだけだと、隙間から空気が入る恐れがあります。また、冷蔵庫の食品の匂いをコーヒーが吸ってしまいます。
おすすめはキャニスターを使うことです。キャニスターはパスタやナッツ類の保存にも使われているもので、ホームセンターなどで購入できます。
また、冷蔵庫のドア付近にコーヒー豆を置くのは止めた方が良いです。ドア付近は温度差が激しく、コーヒー豆が劣化しやすくなるためです。
開封して1ヶ月以上の場合
開封して1ヶ月以上経つ場合は、冷凍庫で保存することをおすすめします。1ヶ月以上経つと、冷蔵だと劣化が進んでしまったり、水分が加わりカビが生えてしまう場合があります。
冷凍庫に保管する際は、チャック付きのジップロックやフリーザーパックなどに入れて、空気が入るのを防ぎましょう。特に厚手のものは食品の匂いが移るのを防止してくれます。
また、手間がかかりますが、1度に使う分量ごとに小分けにして保存するのがおすすめです。小分けにすることで、冷凍庫から出し入れする回数を減らせて、劣化を防ぎやすくなります。
冷凍させても、劣化を完全に防げるわけではありません。遅くても3ヶ月以内には飲みきりたいです。
コーヒー豆を保存する際の基本事項

コーヒー豆は開封状態や経過日数に応じて、常温・冷蔵・冷凍を使い分けることが大切だと解説しました。続いて、どの方法を選ぶ場合においても、知っておきたい保存の基本事項を紹介します。コーヒー豆を保存する際は、次の4つを念頭に入れることが大切です。
- 水分を残したまま保存しない
- 光の当たらない場所に保存する
- 湿度・温度が一定な場所に保存する
- 空気に触れる量を減らす
これら4つは、コーヒー豆を劣化させることなくおいしく味わうために大事なことです。ひとつひとつの基本事項について詳しく解説していきます。
水分を残したまま保存しない
コーヒー豆や保存容器が濡れたまま保存すると、品質が落ちる場合があります。最悪の場合、カビが発生してしまいます。カビの生えたコーヒーを飲むと体調を崩す恐れもあるので、捨てるしかなくなってしまいます。
コーヒー豆を移し替える際は、キッチンが濡れていないか、洗い終えたキャニスターに水滴が付いていないかなどを確認しましょう。
光の当たらない場所に保存する
コーヒー豆は光の当たらない場所に保存することが大切です。光に含まれる紫外線によって、コーヒー豆が劣化してしまうためです。太陽光だけでなく蛍光灯の光にも紫外線は含まれているので注意が必要です。
常温保存する場合は、キッチンの冷暗所などが良いでしょう。
また、キャニスターに保管する際は、ホーローや陶器素材など遮光性が高いものを選ぶのがおすすめです。透明なガラスやプラスチックなどの素材は中の量を確認しやすいというメリットはありますが、遮光性は低いです。
湿度・温度が一定な場所に保存する
できるだけ湿度・温度が一定な場所に保存するのがベストです。
コーヒー豆の表面には小さな穴が無数に空いており、湿気を吸収しやすくなっています。湿気を吸収すると、品質が落ちてしまい、雑味を感じやすくなります。
湿度が高くなる夏場は特に気をつけましょう。夏場なら乾燥剤を使うのがおすすめです。キャニスターなどの中に乾燥剤を入れることで、ある程度湿気から守ることができます。
空気に触れる量を減らす
できるだけ空気に触れないように保存することも大切です。コーヒー豆の油脂分が空気に触れることで酸化してしまうためです。酸化すると雑味を感じるようになったり、嫌な後味が長く口の中に残ったりするようになります。
ジップロックに入れて冷凍保存する際は、中の空気をなるべく抜きましょう。また、頻繁に封を開け閉めするのも酸化に繋がるので、1回分ごとに小分け冷凍しましょう。
コーヒー豆を冷蔵・冷凍保存するときの注意点

コーヒー豆を冷蔵・冷凍保存する際の注意点が1つあります。それは冷蔵庫・冷凍庫の中身をきちんと整理することです。
冷蔵庫の場合、詰め込みすぎると冷却効果が下がってしまう場合があります。不要なものは捨てたうえでコーヒー豆を保存しましょう。また、コーヒー豆をドア付近に保存するのは避けるべきです。ドア付近は温度の変化が激しく、コーヒー豆の劣化に繋がります。
冷凍庫の場合は逆に、詰め込んだ方が冷却効果が上がります。なぜなら、中の食品が保冷剤としての役割を持ち、お互いに冷やし合うようになるためです。ただし、あまり詰め込みすぎると、ドアが半開きになる場合もあるので注意してください。
加えて、冷凍庫の霜はしっかり取り除くことが大切です。冷却器の付近に霜が付くと冷風の通り道が狭まってしまい、冷却効果が低下してしまいます。また、ドアパッキンが劣化してドアの間に隙間が空いてしまうと、霜が付きやすくなるので注意が必要です。
解凍したコーヒー豆は再冷凍しないこと

解凍したコーヒー豆を再冷凍するのはおすすめしません。何度も冷温を繰り返すと、温度変化の影響を受けて品質が低下してしまうためです。
再冷凍しないようにするには、1度に使う分ずつ小分けにすることが大切です。小分けにすることで、空気に触れる頻度も減らすことができます。
まとめ
本記事ではコーヒー豆の保存方法について解説しました。開封状態や経過日数ごとの最適な保存方法や、冷凍するとき・解凍するときのポイントがお分かりいただけたかと思います。
コーヒー豆は基本的には、1ヶ月以内に飲み切れる量だけ購入することが大切です。時間が経つと、どうしても風味が落ちたり酸化が進んだりしてしまいます。
コーヒー豆の劣化をなるべく防ぐには、冷蔵保存・冷凍保存を上手く使い分けましょう。開封して1ヶ月以内の場合はキャニスターなどの密閉容器に移して冷蔵庫で保管します。キャニスターは透明ではなく遮光性の高いものを選ぶことがポイントです。
1ヶ月以上経った場合は、フリーザーパックに小分けして入れて冷凍保存します。冷凍庫の中はきちんと霜を取って、ちゃんと冷やせる状態にしておくことが大切です。解凍する際は、一度冷蔵庫に入れ直すことで急激な温度変化を防ぐ必要もあります。
コーヒーを最後までおいしく飲むにはこのような工夫が必要となります。