コーヒー豆知識
カフェオレの作り方は?インスタント・ドリップコーヒーの場合を解説
「カフェオレの作り方が分からない」
「カフェオレを作ってみたけどあまりおいしくない」
このような悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではカフェオレの作り方について解説します。インスタントコーヒーで作る場合と、ドリップコーヒーを抽出して作る場合とに分けてまとめました。
本記事を読むことでカフェオレのおいしい作り方が分かります。カフェオレに興味がある方はぜひ参考にしてください。
そもそもカフェオレとは?

カフェオレは一般的にはコーヒーとミルクを混ぜたものを指します。ミルクを加えることでまろやかになって飲みやすくなっているのが特徴です。
カフェオレ(café au lait)はドリップコーヒーにミルクを加えたものであり、フランスで発祥した飲み物です。フランス語で「カフェ」はコーヒー、「オレ」はミルクを加えることを意味します。
カフェオレとカフェラテは混同されがちですが、厳密には異なる飲み物です。カフェオレはドリップコーヒー、カフェラテはエスプレッソコーヒーが使われています。
また、カフェオレはコーヒーとミルクの割合を1:1にするのが一般的です。割合を1:1にすることで苦みと甘みのバランスが取れます。
一説によると、世界で最初にカフェオレを飲んだのは、中国に滞在していたオランダ人とされています。その後、カフェオレを普及させたのはフランス人です。フランスでは酪農が発達していたこともあり、本格的にカフェオレが飲まれるようになりました。
また、これも一説ですが、フランスに輸入されていたコーヒーは品質が悪くて香りが良くないため、コーヒーに苦みと色を出すためのチコリを入れていたとされています。チコリは乾燥させた植物の根を炒ったもので、植物独特の臭いがあります。そのため、フランスでは臭いをごまかすためにコーヒーにミルクを加えるのが流行ったとも言われています。
カフェオレとカフェラテやカプチーノの違い
カフェラテはエスプレッソコーヒーにミルクを入れたものを指します。対して、カフェオレはドリップコーヒーが使われることが多いです。
エスプレッソコーヒーは、エスプレッソマシンという蒸気の圧力を利用して素早く抽出できる器具を使ったコーヒーを指します。ドリップコーヒーに比べて苦みが強いのが特徴です。
加えて、カフェオレはホットミルクを使いますが、カフェラテはスチームドミルク(蒸気で温めたミルク)を使う場合が多いです。
また、カプチーノという飲み物もありますが、こちらはエスプレッソにスチームドミルクとフォームドミルク(泡状になったミルク)を加えて作ります。
【インスタントコーヒー】カフェオレの作り方

カフェオレはインスタントコーヒーがあればホットもアイスも簡単に作ることが可能です。インスタントコーヒーを使ってカフェオレを作る方法を紹介しましょう。
ホットカフェオレの作り方
ホットカフェオレの材料(1人前)はこちらです。(分量は好みで調整して問題ありません)
- コーヒー粉:12g
- お湯:120cc
- 牛乳:100cc
カフェオレの場合コーヒーを濃いめに作ることが大切です。濃いめにしないと、ミルクにコーヒーが負けてしまいます。
コーヒーを作ったら、牛乳を電子レンジで加熱します。牛乳の温度は60〜65℃程度になるように、温める秒数を調整しましょう。60〜65℃は甘みを感じやすい温度です。
カフェオレを飲んでみて苦いと感じたら、砂糖を追加しても良いでしょう。
アイスカフェオレの作り方
アイスカフェオレの材料(1人前)はこちらです。(分量は好みで調整して問題ありません)
- コーヒー粉:15g
- お湯:90cc
- 氷:60g
- 牛乳:70cc
アイスの場合もやはり、通常よりも濃いめに作ることが肝心です。
コーヒーを作ったら、氷がたっぷり入ったグラスに入れて急冷します。急冷することで、コーヒーの風味を残すことができます。
コーヒーを冷やしたら冷たい牛乳と、お好みでガムシロップを加えてかき混ぜます。氷が溶け切らないうちに飲むと良いでしょう。
【ドリップコーヒー】ホットカフェオレの作り方

インスタントではなく、しっかりコーヒー豆からカフェオレを作りたいという方も多いかと思います。そこでドリップコーヒーを抽出してカフェオレを作る方法を紹介します。
ドリップコーヒーでホットカフェオレを作る手順は次のとおりです。
- コーヒー豆を挽く
- コーヒーを抽出する
- 温めたミルクを加える
1つ1つの手順について詳しくみていきましょう。
コーヒー豆を挽く
ホットカフェオレの材料はこちらです。この分量で作ると、ミルクの甘みとコーヒーの濃厚な風味のバランスが良くなり本格的なカフェオレになります。(分量は好みで調整して問題ありません)
- 牛乳:120g
- お湯:90g以上
- コーヒー豆:15g
まずはコーヒー豆を挽きます。コーヒー豆を挽くにはコーヒーミルが必要です。
すでに挽いた状態であるコーヒー粉を購入しても問題ありません。ただ、豆の状態で購入した方が、保存期間が長くなるメリットがあります。
カフェオレ用にコーヒー豆を買うなら深炒りがおすすめです。挽き方に関しては、ドリップコーヒーの場合は中細挽き〜中挽きが適していると言われています。カフェオレの場合はいつもより濃いめに作りたいので、中細挽きがおすすめです。
コーヒーを抽出する
ドリップコーヒーを作る場合は、ドリッパーと呼ばれる器具を使います。ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、そこにコーヒー粉を入れます。この状態で上からお湯を注ぐことで、コーヒーを抽出できます。
ドリッパーから落ちてきたコーヒーを受けるためにコーヒーサーバーが必要です。また、お湯を注ぐにはドリップポットを用意することをおすすめします。ドリップポットは通常よりも注ぎ口が細くて、お湯の量や注ぐタイミングを調整しやすいです。
こだわって本格的な味わいのカフェオレを作る場合は、通常よりもゆっくり時間をかけてお湯を注ぐのがポイントです。時間をかけることで、より濃いドリップコーヒーが完成します。
温めたミルクを加える
ドリップコーヒーは抽出するのに時間がかかるので、その間にミルクを温めておきましょう。電子レンジでミルクの温度が60〜65℃程度になるように温めます。
カップをあらかじめ温めておくと、カフェオレの温度が下がってしまうことを防げます。
最後に、抽出したコーヒーと温めた牛乳を混ぜれば完成です。コーヒーとミルクが混ざり合っていく様子を眺めるのも楽しいです。
カフェオレをおいしくするためのポイント

カフェオレを作ってみたものの、「あまりおいしくない」「味が薄い」と感じる場合は次の2つのポイントを意識してみましょう。
- 深炒りのコーヒー豆を選ぶ
- 生乳100%のミルクを選ぶ
2つのポイントを意識するだけで、カフェオレがおいしくなります。ひとつひとつのポイントについて詳しくみていきましょう。
深炒りのコーヒー豆を選ぶ
カフェオレ用にコーヒー豆を購入するなら、深炒りがおすすめです。コーヒー豆は商品によって、浅炒りや深炒りなど焙煎度合いが異なります。
深炒りにすることで酸味が減って代わりに苦みが強くなります。ミルクを入れてもコーヒーの苦みやコクをしっかり感じられるようにするには、深炒りが良いです。
もちろん好みに合わせてど焙煎度合いを変えても問題ありません。ただ、浅炒り寄りだとコーヒーがミルクに負けてしまう恐れがあります。
生乳100%のミルクを選ぶ
カフェオレのミルクにもこだわることが大切です。ミルクは生乳100%を選びましょう。生乳100%以外の乳脂肪分が少ないものを使うと、カフェオレが水っぽくなる可能性があります。乳脂肪分はミルクの風味にも関係していると言われています。
生乳100%かどうかは紙パックの原材料名に書かれています。また、現在は生乳100%ではない飲み物は、「〇〇牛乳」という商品名にできない決まりになっているのですぐ分かります。
カフェオレのミルクを変えて作ってみるのもおすすめ

ミルクがあまり好きではない方や体質的に合わないという方は、ミルクを他のものに変えてみるのもおすすめです。たとえば、次の2つに変えてみてはいかがでしょうか。
これら2つに変えることで、カフェオレの味や香りを変化させられます。また、それぞれの健康的な栄養素を摂ることもできます。
豆乳
豆乳は大豆をすりつぶして作った飲み物のことで、第2のミルクと呼ばれています。ミルクを豆乳に変更することで、大豆の風味を感じることができます。
また、豆乳には大豆タンパク質やイソフラボンを摂取できることや、満腹感があることなどさまざまなメリットがあります。
豆乳には調整豆乳と無調整豆乳の2種類があります。無調整豆乳は豆乳と水だけで作ったもので、調整豆乳は無調整豆乳に塩や砂糖などを添加して飲みやすくしたものです。
調整豆乳はコク感が牛乳に近いためコーヒーとの相性が良く、まず試してみたいという方におすすめです。特にしっかりとしたコクや苦味を感じられる深炒りのコーヒーと相性が良く、おすすめです。
大豆の味わいがしっかりしている無調整豆乳は、コーヒーの苦味が引き立ちやすいため、焙煎が深すぎないものを選ぶのがポイントです。
無調整豆乳の大豆の風味を和らげる、相性の良いコーヒーは、中炒りのコロンビアです。
コロンビアの濃厚なコクと甘い香りが広がり、キャラメルのように甘い香りが楽しめます。
アーモンドミルク
アーモンドミルクはアーモンドと水を原料とした飲み物のことで、第3のミルクと呼ばれており、最近ではスーパーでも販売されていることが多いです。
コーヒーにアーモンドミルクを加えることで、アーモンドの香りも楽しめます。また、アーモンドは食物繊維やビタミンEが豊富で、健康にも良いと言われています。
通常のアーモンドだと硬くて苦手という方に、アーモンドミルクは特におすすめです。
アーモンドミルクにはナッティな香ばしさのあるブラジルベースのコーヒーと相性抜群。アーモンドのほんのり甘い余韻が長く続く、風味豊かなカフェオレが楽しめます。
カフェオレの少し変わった楽しみ方

最後に、カフェオレのアレンジ方法を紹介しましょう。カフェオレはそのまま飲む以外にも、次のような楽しみ方があります。
- グラノーラにかける
- アイスやジェラートにかける
- フレンチトーストを作る
ひとつひとつのアレンジ方法について詳しく解説します。
グラノーラにかける
朝食やおやつに食べるグラノーラにカフェオレをかけてみるのもおすすめです。カフェオレをかけることで少し苦みが強くなり、大人な味のグラノーラになります。寒い冬はホットカフェオレをグラノーラにかけても良いでしょう。
アイスやジェラートにかける
カフェオレをアイスやジェラートにかけてアフォガード風にするのもおすすめです。アイスの冷たさとカフェオレの熱さが口の中で混ざり合っていく感覚を楽しめます。本来アフォガードはエスプレッソで作るものですが、カフェオレに変更することで苦みを減らせます。
フレンチトーストを作る
カフェオレでフレンチトーストを作ってみるのもおすすめです。いつもとは違うおいしさの朝食やおやつを楽しめます。
カフェオレに卵を加えて混ぜたら、食パンに絡ませます。食パンにしっかり液を染み込ませたら、フライパンでカリッと焼きます。ミルクで作る場合と違いほろ苦さが加わります。
まとめ
本記事ではカフェオレの作り方について解説しました。カフェオレを作る手順や、カフェオレを更においしくするポイントなどがお分かりいただけたかと思います。
カフェオレを作る際は深炒りのコーヒー豆を選ぶのがおすすめです。また、普段よりも濃いめに抽出した方が、ミルクを加えてもコーヒーが負けてしまうことがなく、コーヒーとミルクの絶妙なバランスを楽しむことができます。
また、カフェオレのミルクを豆乳やアーモンドミルクに変えてみるのもおすすめです。ミルクとは異なる味わいや香りを楽しめます。
更に、カフェオレをグラノーラにかけてみたり、アイスクリームにかけてアフォガードのようにしてみたりするのも良いでしょう。また、フレンチトーストを作る場合はミルクではなくカフェオレを使ってみると、食パンにほろ苦さが加わって大人な味になります。